どうする家康 31話 見逃し配信！再放送 Tverなし！

このドラマ全体を振り返りながらの感想を言わせてもらうと、主人公の家康が段々成長してきているなと思いました。特に最初の頃は、臆病で優柔不断な一面があって家臣達を困らせていましたが、修羅場を経験していくに連れて決断力が出てきていると感じました。中でも瀬名が亡くなった事が、家康自身が覚悟を決めて変わってきている様に思いました。これからの展開が楽しみです。

小栗旬が主演だった鎌倉殿の13人と比べて、松本潤の演技は主演としては薄いかなと思っていましたが脚本的には致し方無いといった印象でした。
代わりに織田信長演じる岡田君の演技がずば抜けていて作品全体としてはまぁまぁといった感じ。羽柴秀吉を演じるムロツヨシの不気味加減も面白いです。
脇を固める演者の演技に助けられてる作品だと思いました。

大河ドラマ、歴史が苦手な私にはとても見やすいドラマで、今回初めて大河ドラマを見ました。推しの演者さんが何人も出演するので見始めました。豪快な演者さんが多いこともあり、どうする家康にどハマりしている自分にビックリです。歴史が大の苦手なので途中で飽きてしまうかと思いましたが、こんな私でもとてもわかりやすく描かれていて、ドラマが終わる頃には家康に詳しくなりそうです。

家康の最初の正室、瀬名が途方もなく壮大な泰平の世作りの構想を抱き、その計画を家康や家臣たちに話し始める辺りから急速に面白みを増してきた気がします。けれども、計画に乗っていた協力者武田勝頼の裏切りにより、それは織田信長の知るところとなり、それがきっかけで瀬名と嫡男の信康は、自害する羽目になってしまいます。そして、この事件をきっかけに家康が天下を手中に収めようと一念発起するのです。それほどまでに、瀬名や信康を失った悲しみは大きかったのでしょう。そして、京の本能寺で信長を討とうと画策し、準備を整えていく２７話は、このままだと家康が本能寺の変を起こしそうだよとハラハラさせられたりもしました。でも、堺の商人たちとのコネクションを作り、虎視眈々と天下奪取の計画を進める中で、お市と会い、信長が家康のことを唯一の友のように思っているようだと聞かされ、計画を断念します。けれど、その時、本能寺で信長が明智光秀に討たれたとの報せが……。一方、２７話や２８話では、信長が実はスパルタ教育を受けて、父親の信秀から「誰も信じてはならない」という信念を叩き込まれていた過酷な少年時代を送っていたことも描かれ、それだけに信長の孤独さが見ていて切なくなるほどで、新しい信長像を見れた気がして、とても新鮮な気持ちにもなりました。そんな信長が唯一心を許した友が家康であり、その家康にならば自分は殺されても構わないと思っていたのに、自分を討ちに来たのが明智光秀と知った時の信長の表情、そして炎に燃える本能寺の中へ消え行くシーンは、悲しくも、なかなかに見応えがありました。これから先は、秀吉との我慢比べが待っていますが、家康がどのようにして、その期間を耐え忍んでいくのか、見守りたくなります。

今までにない徳川家康像を作り上げた斬新な設定の大河ドラマだと思いますが、若干ファンタジー気味なような感じもします。悪い脚本ではないのですが、本題から外れる人物に焦点を当てることが多く、肝心の家康が霞んでしまう事も見受けられました。半年過ぎた所で本能寺の変が終わるなど、先の長い家康の人生をこの先描き切れるのか若干不安な面もあります。